2025.3月撮影 早春の校舎全景
ICT活用推進部の取り組みなど
令和6年度 校内ICT活用調査・情報活用能力アンケートから
令和3年度から、年に2回、校内でICTに関する調査を行っています。
今年度の調査結果についてです。
1.ICT活用状況調査・・・ICTの活用状況についての調査です。1週間(5日間連続)で調査をしました。児童生徒が直接活用している場面のみカウントしてもらっています。(先生が自分の端末の画面を大きく映して見せた、というようなことは含まれていません)
- どの教科・領域の時間に使っているか
生活単元学習、国語、算数・数学、音楽、図工・美術、などの授業で使われていることがわかります。一番多いのは休み時間ですが、学習に限らず学校生活の多くの場面で活用されています。
同じ調査を1年前と比較してみました。傾向としてはおおむね同じです。
- 使用したデバイス(端末等)について
iPadの利用が多くなっています。小、中学部でGIGA端末であるiPadが活用されていることがわかります。
本校の特徴としては、教室に備え付けてあるWindowsのノートPCとAndroidが搭載されている大型TVも併せて活用されている点です。
高等部はBYODで個人の端末になっていますが、活用が伸びてきています。
- 何時間目に利用したか
紫は休み時間なのですが、それ以外の時間でも使われています。特に午前中の授業でよく使われています。午後の授業でも活用が進んできました。
- 利用人数・・・一日の中で累計何人がICTを使ったか
令和6年度はおおむね850人が使っています。これは12学年分5日間の累計ですので、5で割ると一日当たり170人となります。本校在籍児童生徒数が約200名ですので、85%の児童生徒が使っているということになります。
昨年度の同じ時期は630名で65%弱でしたから、今年度の活用が大きく増えたことがわかります。
2.情報活用能力調査・・・児童生徒の情報活用能力がどう変化をしているか、児童生徒に直接聞き取った(Webフォームアンケートに回答してもらった)ものです。
- 情報機器への理解、操作についての質問
写真機能の活用が一番よくできていますが、文字の入力操作が伸びつつあります。たくさん使っているからこそ、文字を入力して使う場面も多くなり、必然的に入力もできるようになってきていることが考えられます。
- 情報モラル、情報収集・発信についての質問
傾向として大きな変化はありませんが、比較してみると、だんだんと「〇できる」「△ちょっとできる」が増え、「×できない」「?わからない」が減りつつあります。情報をどのように扱うかについての理解の点で、体験を通じて理解した部分や、授業の中で適宜指導されていることが考えられます。経験量が増えることで、伸びていく項目です。
- 合理的配慮のでの活用に関する質問・・・今年度から追加した項目となります
まだ児童生徒自身が、合理的配慮におけるICT活用を意識的に行えている場面は少ないですが、先生方の知識や活用への意識の高まりによって、今後変化していくことが予想されます。そんな中で、タイマーなどを使った時間管理、写真機能を使ったメモなどでの活用が増えてきました。
これらの調査を通して、ICTの活用数の増加が、児童生徒の情報活用能力の向上に結び付いていることが見えてきた気がします。
さらに詳細に分析していくと、その相関関係を示すことができる可能性がありますが、少なからず、児童生徒の情報活用能力は伸ばすことができる、という確信を持つことはできました。
今後も、学校生活をはじめあらゆる場面でのICT活用を推進し、児童生徒の情報活用能力を高めて、より質の高い学習へと結び付けられるよう、指導・支援をしていきたいと思います。